毎日がクリスマス

カトリック司教 幸田和生のブログです。説教メモなど

五井教会創立50周年・堅信式ミサ

20141004

2014年10月4日(土)に行われたカトリック五井教会創立50周年・堅信式ミサの説教です。

第1朗読 使徒言行録2・1-11
福音朗読 ヨハネ14・15-16, 23b-26

ホミリア
 五井教会は創立50周年を迎えていますが、聖霊降臨の出来事はペンテコステ(50日祭=五旬祭)のときに起こりました。加藤神父は「50」つながりでこの堅信式を思いついたのだそうです。ほんとうでしょうか?
 五旬祭は、イエスさまの時代からあったユダヤの祭で、過越祭から7週間を数えた後の祭でした。「七週の祭」とも言われます。もともと農業に関連する祭でした。今で言えば5月か6月頃の祭で、春の収穫を感謝する祭でした。同時に救いの歴史を記念する祭の意味もありました。過越祭は、イスラエルの民のエジプト脱出を記念する祭で、それから50日後、シナイ山でイスラエルの民がモーセをとおして神から律法を授かったことを記念することになりました。
 キリスト教は、イエス・キリストの復活から50日目に使徒たちの上に聖霊がくだったという第一朗読の記事から、これを聖霊降臨の記念日として、ずっと祝うようになりました。
 「神の掟」が与えられるのと、「神の霊」が与えられるのでは何が違うか。それはとても大切なこと。新約と旧約、キリスト教とそれ以前の宗教とを決定的に分ける、大きな違いです。

 「愛しなさい」というのが神の掟=律法です。「全力を尽くして神を愛しなさい」「自分と同じように隣人を愛しなさい」もっと分かりやすく言えば、「神を大切にし、人を大切にしなさい」これが神の掟です。これが人間のすべきことです。
 聖霊は言葉ではありません。もっと心の奥、深いところに直接働きかける神様の働きです。そこでわたしたちは霊によって神様の心を、神様の愛を受け取ることができます。それを本当に受け取ったら、神を、人を愛することができるように心の内側から変えられるのです。
 今日の福音には「弁護者」という言葉が出てきました。元の言葉はパラクレートス。「助け主」とか「慰め主」とも訳されます。その働きは二つ。一つは聖霊をとおして神様はいつもわたしたちとともにいてわたしたちを支え、励まし、導いてくださること。どんなに苦しい時も、わたしたちに足りない点があっても神はわたしたちを見捨てない。いつも聖霊という弁護者をとおしてわたしたちとともにいてくださる。もう一つ、パラクレートスである聖霊は、わたしたちをいつももっと深くイエスさまに結びつけるように働かれます。この聖霊の働きによってわたしたちは神のみこころに近づくことができます。目に見えないけれど、本当に近くにいて、わたしたちの心に働きかけてくださる。わたしたちの心を内側から支え、愛することのできるものに変えてくださる。そういう聖霊の働きは、とても大切です。堅信の秘跡は聖霊をいただく秘跡です。今日、堅信を受ける皆さんはそういう聖霊の働きをしっかり受け取ってください。

 ペンテコステの日に起こったことで、特徴的なのは、使徒たちが告げる言葉、イエスさまのこと、イエスさまをとおして神がなさった救いのことを告げる言葉が、そこに集まっていた人々皆に通じたということです。いろいろな国から来た、いろいろな言葉を話す人たちがいました。ただの言葉なら通じなかったでしょう。深いところで神さま、イエスさまと結ばれ、みんなの心を結ぶ、その聖霊の働によって皆の心がつうじたのです。
 このことは特に五井教会のように外国出身の人が多い教会共同体では大切なことでしょう。わたしたちはいろいろ違いがあるけれど、同じ教会だからなんとか一緒にやっていきましょう。というのではないのです。聖霊がわたしたちを結んでくれる。そう信じるから一緒に歩んで行きましょう。これがわたしたちの教会です。みんなの心のそれぞれに、一つの聖霊が働きかけています。それに信頼して一致のために働きましょう。小さな親切、笑顔やあいさつ、やさしい口調。できることはたくさんあります。聖霊に心を開いて、お互いにも心を開き合いましょう。

 現実の社会には人を傷つける言葉がたくさんあります。人と人とを引き裂くような力もあります。お互い絶対に理解し合えないような関係(個人同士も、国同士も、違う民族や違う宗教同士も)があってとても悲しいことです。
 でもだからこそ聖霊により頼みましょう。バベルの塔以来、人と人とは通じ合わなくなっていたのに、あのペンテコステの日から、神と人、人と人とが一つに結ばれ、互いに理解し合い、尊重し合う歩みが始まったのです。このキリストの教会の歩みに連なるのが堅信の秘跡の意味です。わたしたちの教会は、人間同士が、国や言葉の違いを超えて一つになることができるということをあかしする使命を持っています。日本人と外国の人は所詮理解し合えない、あの国の人とは仲良くできない…、わたしたちは絶対にそのようなことを受け入れるわけにはいきません。どんな人の中にも聖霊が働いていて、その聖霊がわたしたちを結んでくれる。そのことを信じ、あかしするのが教会の使命です。堅信の秘跡を受ける皆さんはこの教会のあかしに参加することになるのです。本当に神様と深く結ばれ、人と人とが結ばれるために働く人になってください。

 聖霊はたった一人にくだったのではありません。第一朗読の冒頭で、「一同が集まっていると」とあります。ここに働くのです。この集まりの上に聖霊がくだるのです。教会のこの集まりを大切にしましょう。すべての人が一つになって神の救いにあずかること、これが神の望みです。わたしたちがさまざまな相違を超えて聖霊のうちに一つになろうとするとき、この神様の望みにつながっています。
 堅信を受ける皆さん、「祈り」と「聖書」と「信仰の仲間」を大切にしてください。今日堅信を受けた皆さんが、信仰の仲間として支え合い、励まし合いながら、信仰の道を歩んで行くことができますよう願いながら、堅信式を行います。


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