毎日がクリスマス

カトリック司教 幸田和生のブログです。説教メモなど

東京教区 子どものミサ

20141012

●東京教区 子どものミサ
 2014.10.12 関口カテドラルにて

 第一朗読:イザヤ43・1-5a   福音朗読:マタイ14・22-33

ホミリア
 皆さんは学校が好きですか? 手を挙げてみて。先生は見ていないから大丈夫。好きな人、好きじゃない人、どっちもいますよね。
 わたしは、バングラデシュという国に行って、山奥に住んでいる人たちの小さな学校を尋ねたことがあります。そこで聞いてみました。「皆さん、学校が好きですか?」みんな学校が大好きだと答えました。モンゴルという国にも行きましたが、そこの貧しい地域の子どもたちもみんな学校が大好きでした。
 日本にいる皆さんは学校に通えるのは当たり前だと思っているかもしれません。でも学校に通うことがとても難しいところに住んでいる子どもたちは、今、世界にたくさんいます。そんな地域では、学校に通えることはとてもうれしいことなのです。

 マララ・ユスフザイさんという人を知っていますか。一昨日、今年のノーベル平和賞に選ばれた人です。パキスタンの出身で17歳。これまでノーベル賞を受けた人の中で一番若い人だそうです。
 パキスタンでマララさんが住んでいた地域は、彼女が10歳のとき、パキスタン・タリバン運動という過激派に占領され、支配されるようになり、女の子の教育が禁止されました。それだけでなくいろいろな面で女性の人権がふみにじられました。彼女はそれに抵抗して、11歳でインターネットのブログをとおして、自分たちのたいへんな状況を世界に伝えました。女性の教育の必要性や平和を求める声をブログに載せ続けました。彼女が15歳のとき、彼女の存在を憎んだタリバン運動の人たちは、学校帰りのマララさんを襲いました。彼女は銃で撃たれ、頭と首に銃弾を受ける重傷を負いました。イギリスで手術を受け、奇跡的に回復したマララさんは、今もいのちをねらわれながら、それでも女の子たちの教育の必要性と平和を訴えて活動しています。その17歳の彼女を応援するためにノーベル賞平和賞が送られたのです。

 先ほど聖書の箇所が読まれました。ガリラヤの湖で、イエスさまと離れて弟子たちだけが舟に乗っていたとき、風と波で舟が進まなくなりました。その時、イエスさまが水の上を歩いてきて助けてくれました。弟子のペトロは、自分も水の上を歩こうと思って歩き出しましたが、途中で怖くなりました。
 怖いと思います。水の上を歩くなんて、怖いに決まっています。ペトロも怖かったと思いますが、マララさんはもっと怖かったのではないかと思います。女の子の教育に反対する過激派は、マララさんを銃で襲って殺そうとしましたし、他の国では学校で授業を受けていた女の子たちがおおぜい誘拐されました。とんでもなくひどい目にあっていて、今も救い出されていません。

 今日のパンフレットの中で、稲川神父さんは、ペトロの中にはイエスさまのもとに行きたいという強い「望み」と「あこがれ」があった、と書いています。マララさんにも望みとあこがれがあります。それは世界中の男の子も女の子も学校で教育を受けることができるようになるという望み。自由と平和が実現して、一人一人の人が大切にされる世界へのあこがれです。それは神様の望み、神様の願いでもあります。

 神様は、イエスさまは、世界中のすべての人を大切にしてくださいます。そして神様、イエスさまが望んでいるのは、わたしたちが、どんな人ともお互いに、大切にし合うということです。簡単なことに思えますか。まあ普通はそんなに難しくないかもしれません。でも、いじめがあったり、暴力があったり、戦争があったりすると、決して簡単じゃないことにもなってしまいます。皆がお互いに大切にし合う、そうなりたいと願うだけでも、怖い目にあうかもしれません。
 でもわたしたちが神様に信頼して、ちょっとずつ勇気を出せば、世界は必ずよい方向に変わります。第一朗読のイザヤ書にあったように、神様は必ずわたしたちと一緒にいてくださいます。イエスさまは必ずわたしたちに手を差し伸べ、わたしたちを支えてくださいます。

 わたしたちは今日、ここに集まって、ミサをします。わたしたちはイエスさまがどういう方かを知りたいと思って、ここに集まっていますし、イエスさまの心に近づいて行きたいと願っています。同じように考えて集まっている仲間がこんなにたくさんいます。すごいことですね。
 どうか神様の心が行われますように。
 わたしたちがイエスさまの心に近づけますように。
 世界中の子どもたち、男の子にも女の子にも教育を受ける機会が与えられますように。
 世界中の子どもたちが安心して平和に暮らすことのできる世界が来ますように。
 一緒に心からお祈りしたいと思います。

※いつものことながら、自分が司式しているミサの写真は撮れないので、
 上のはミサ後のレクリエーションタイムの写真です。
 雨じゃなくてよかった!

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