毎日がクリスマス

カトリック司教 幸田和生のブログです。説教メモなど

復活徹夜祭

Happy Easter !
Buona Pasqua !


●復活の主日・復活徹夜祭
 出エジプト14・15-15・1a他、ローマ6・3-11、ルカ24・1-12
                      2016.3.26関口カテドラル

 ホミリア
 ご復活おめでとうございます。
 今読まれたルカ福音書によると、二人の天使はイエスの墓を訪れた女性たちに向かってこう告げました。
 「なぜ、生きておられる方を死者の中に捜すのか。あの方は、ここにはおられない。復活なさったのだ。」
 イエスは生きている。それはイエスを慕い、ガリラヤから従ってきた女性の弟子たちにとっても信じられないようなことだったでしょう。その女性たちに天使は、イエスが生きておられることを悟らせるためのヒントを与えています。
 「まだガリラヤにおられたころ、お話しになったことを思い出しなさい。人の子は必ず、罪人の手に渡され、十字架につけられ、三日目に復活することになっている、と言われたではないか。」
 イエスご自身がそうおっしゃっていたではないか。そのイエスの言葉を思い出しなさい。イエスの言葉は昔語られて消えてしまったような言葉ではない。それは必ず実現し、今も生きている言葉なのではないか。そのことをよく思い巡らしなさい。8節にこうあります。「そこで、彼女たちはイエスの言葉を思い出した。そして、墓から帰って、十一人とほかの人皆に一部始終を知らせた」。
 彼女たちはイエスの復活を告げる人に変えられました。どうしてでしょうか。それはイエスの言葉を思い出したからです。

 今日、主の復活を祝っているわたしたちにも同じヒントが与えられているように思います。それは「イエスの言葉を思い出しなさい」というヒントです。
 貧しい人に向けて語られた福音の言葉。
 病人に向けて語られたいやしの言葉。
 罪人に向けて語られたゆるしの言葉。
 弱い弟子たちに対して語られた励ましの言葉。
 すべての人に向けて語られたいつくしみの言葉。
 それは全部2000年前にイエスが語られた言葉です。大昔の言葉。もう古くなってしまった言葉?今どきはやらない言葉?いやそうじゃない。その言葉は今も生きている。復活して今も生きているイエスはわたしたちに同じ福音を語り続けている。わたしたちはそう信じています。
 今日、この復活徹夜祭のミサの中で18人の方が洗礼を受けます。韓人教会では明日のミサで20人の方が洗礼を受けられると聞きました。世界中で何万もの方が洗礼をお受けになるでしょう。なぜですか? それはイエスが今も生きているから、イエスの言葉が今も生き続けているからです。

 今日、洗礼をお受けになる皆さんはこれからキリスト信者として歩んでいきます。そのためにどうしても大切にしてほしいことが三つあります。
 第一はイエスの言葉です。聖書を、特に福音書を読み続けてください。一番簡単なのは、日曜日のミサで読まれる福音を読み、味わうことです。できればそのほかの朗読箇所も、されにできれば聖書全巻の通読も、と欲を言えばキリがないのですが、まず主日のミサの福音の言葉を大切にしてください。「聖書が教会で読まれる時、キリストご自身が語られる」(典礼憲章7)。教会はそう信じています。今も生きておられるイエス様ご自身の言葉をいつも自分に向けて語られる言葉として聞いてください。

 第二に、絶対に忘れないでいただきたいのは祈りです。わたしたちは困った時に、神様にお願いすることはしますね。もちろんそれはよいことです。しかし教会の伝統では、賛美すること、感謝することも大切です。一日のはじめを神への賛美で始め、一日の終わりを神への感謝で終える。食前食後に短い賛美と感謝の祈りをささげる。そのことを自分の生活のリズムの一部にしてください。それと同時に大切なのは「聴く祈り」です。神はわたしに今日何を語られているか、「神を愛し、隣人を愛しなさい」聖書に一般的なことは書いてあります。でも今日このわたしに神が何をお望みになっているかを聴く、それは祈りの中でのことです。そういう祈りを大切にしてください。

 そして最後にもう一つ大切にしてほしいこと。それは信仰の仲間です。教会の共同体と言ってもいいですが、それほどかたく考えなくてもいいです。わたしたちはたった一人でイエスの弟子として歩んでいくことはできません。だれかと一緒に支え合い、励まし合いながらキリストの弟子としての道を歩んでいきます。だから本当にそういう信仰の仲間を大切にしてください。今の時代はキリスト教信仰にとって厳しい時代です。人間の力が大きくなって、何でも人間の力でできる、何でも人間の力でしなければならない。神様なんてほとんど忘れられている世界と言えるかもしれません。その中で、「それでも神様はいるよね。イエス・キリストを信じて、精一杯愛して生きることは無駄じゃないよね」そう言い合える信仰の仲間が必要です。どうか見つけてください。どうか一緒に歩んでください。

 キリストとともに古い自分に死に、キリストとともに新たないのちによみがえる。その洗礼の恵みを深く味わいながら、今日の洗礼式を行います。



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