毎日がクリスマス

カトリック司教 幸田和生のブログです。説教メモなど

デウスのゴタイセツ

110211

皆さん、すっかりご無沙汰してしまいました。

今日は、四谷の聖イグナチオ麹町教会で、東京教区カトリック・ボーイスカウトのミサがありました。画像にある「B-P祭」というのはスカウト活動の創立者ベーデン・パウエルを記念する祭りという意味だそうです。
雪の中、900人ぐらいのスカウト、リーダーが集まりました。共同司式の神父さんたちもおおぜいでした。

ミサの説教原稿を載せておきます。

●「デウスのゴタイセツ」
   (朗読箇所:知恵の書11・24-26 、マタイ6・25-33)

 皆さん、神様って本当にいるでしょうか? いると思っている人もいますし、いないと思っている人もいますね。もちろんわたしは神様を信じていますが、神様はいる、ってなかなか信じられない人もいるでしょう。でも今日はせっかくこうして教会に集まってミサの祈りをささげていますので、ちょっとでいいから「神様はいる」って、想像してみてください。

 想像するための姿勢ですけど、背筋を少し伸ばして座ってください。それから両手を膝の上に、掌を開いて上に向けて開いて置いてください。リラックスして…そして目を閉じてください。
 皆さんが活動する山や林なら、いい空気のにおいを感じたり、風の音、鳥や虫の声が聞こえるかもしれませんけれど、ここは東京のど真ん中ですから、そんなに空気もよくないし、車の音や人の声しか聞こえてこないかもしれません。まあ仕方ないですね。それはともかく、ふだんわたしたちは目を開いて目に見えるものばかり見ていて、目の前のことばかり考えているかもしれませんが、目に見えないもっと大きなものを想像してみてください。ごめんなさい、もしかしたら、目の不自由な方もいるかもしれませんね。でも普段、触ったり感じたりしているよりももっと大きな何かを想像してみてください。それは宇宙よりももっと大きな何か、天よりも高い何か、あるいは心の底よりももっと深い何か。それを神様と呼びます。その神様がいるって想像してみてください?

 はい、いいです。目を開けてください。どうでしたか?
 日本にキリスト教が伝えられたのは今から460年ぐらい前のことです。最初は神様のことを「大日」と言って、仏教の「大日如来」の名前を借りて説明しようとしましたが、仏教の新しい一派だと誤解されたので、神様のことはヨーロッパのラテン語のまま「デウス」と呼ぶようになりました。このデウスは唯一の本当の神様で、世界をお造りになり、世界のすべてのものを愛していてくださる神です。世界はこのデウスの大きな「愛」に包まれています。この大きな愛のことを昔の日本のキリスト信者は「ゴタイセツ」と訳しました。本当にデウス・目に見えない大きな神様がわたしたちを、すべてのものを大切にしてくださっている。そういうふうに想像してみてください。

 わたしもあなたも、あの人もこの人も、強い人も弱い人も、健康な人も病気の人も、お金持ちも貧しい人も。アジアの人もヨーロッパの人もアフリカの人も、人間だけでなく、動物も植物も、ライオンも羊も、蛇やトカゲも、ハエや蚊も。生き物だけじゃなくて、この世界にあるすべてのもの。そのすべてを大きな「デウスのゴタイセツ」が包んでいると想像してみてください。
 イエス様は「野の花を見なさい」とおっしゃいました。「空の鳥を見なさい」とおっしゃいました。それを見れば、生きているすべてのものは、神様の愛の中で、その愛に支えられて生きている、ということが分かるでしょ、とおっしゃったのです。わたしたち人間もみんなそうです。神様の愛に生かされています。

 人間はいろいろなこと考えたり、悩んだり、将来を心配したりしています。人と人とが競争して、どちらが勝ったどちらが負けたと泣いたり笑ったりしています。目の前の目に見えるものを手に入れようと必死にもがたりもします。でも根本では、大きな大きな神様の愛(デウスのゴタイセツ)に支えられているからこそ、みんな生きているんです。
 そう感じたときに、一つ一つのいのちがどれほど素晴らしいものか、どれほど大切なものか、分かってきます。今日はそのいのちを感じたいのです。わたしたちはミサの祈りをしています。難しい言葉がいろいろ出て着ると思います。でも人間が自分の力だけで生きているのではなくて、目に見えない大きな愛によって生かされているんだ。その生かされているいのちを感謝するのがこのミサの祈りです。そして、きょう感謝の祈りをささげながら、本当にわたしのいのちも、あなたのいのちも、世界中のすべてのいのちを大切にして生きていける人間になることができますように、一緒にお祈りしたいと思います。

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コメント


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久しぶりの休み

昨日は1ヶ月くらいぶりにお休みらしいお休みをとることが
できたので司教様ブログをチェックしたら,
司教様も久しぶりのブログアップロードだったんですね.
少しでも共通点があって嬉しい気持ちになれました.

背筋を伸ばして両手を膝の上に掌を開いて上に向けて置いて目を閉じてみました.さきほど私の周りで少し争いがあって悲しい気持ちでしたけど,穏やかな気持ちになり,前向きに生きようと思いました.

おつげの天使 | URL | 2011-02-12(Sat)18:32 [編集]


Re: 久しぶりの休み

おつげの天使さま、コメントありがとうございました。
ちょっと放置していてすみませんでした。

ほんとうに忙しくて・・・

これからもよろしくお願いします。

幸田和生 | URL | 2011-02-23(Wed)17:48 [編集]